燃えるような赤 曼殊沙華
福島県二本松市にある「安達ケ原ふるさと村」。
毎年9月中旬頃に燃えるような赤い花が特徴の「曼殊沙華」が見頃を迎えます。
秋に田んぼの畦に生えているのを見かけた方も多いかと思います。
彼岸の頃に咲くことから「彼岸花」や「死人花」「幽霊花」などとも呼ばれます。
曼殊沙華は通常の多年草とは逆のサイクルで成育するのをご存知でしょうか。
秋には茎の先に鮮やかな赤い花を咲かせ、秋の終わりに葉が伸び、次の年の初夏に枯れるという珍しい植物です。
その成育の様子から「葉見ず、花見ず」とも呼ばれています。
また、すっと花が咲く姿から別名を「天蓋花」「狐の松明」「狐のかんざし」ともいいます。
赤い曼殊沙華の花言葉は
「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再開」「あきらめ」
安達ケ原ふるさと村 園内
安達ケ原ふるさと村の園内にある茅葺屋根の「農村生活館」。
建物の中には囲炉裏や家具などがあり、明治時代初期の生活を見ることができます。
一面に曼殊沙華とポーチュラカというカラフルで小さな花。
まるで昔話の世界に迷い込んだかのような風景。
安達ケ原ふるさと村では、花の開花に合わせ「曼殊沙華まつり」と「ポーチュラカまつり」が開催されます。
悲しき鬼ばば伝説
福島県二本松市には安達ケ原の鬼ばば伝説が残っています。
昔、京の都で可愛い姫の乳母として奉公していた「いわて」という女がいました。
姫は生まれながらにして口がきけず、治すには「妊婦の胎内にいる胎児の生き胆を飲ませるしかない」と占い師に言われ、この言葉を信じたいわては、自分の幼い娘を置いて胎児の生き胆をもとめ旅に出ました。
そして安達ケ原の岩屋に宿をかまえ妊婦が来るのを待ち続けました。
長い年月がたったある日、若い夫婦がいわての宿を訪れます。妻のお腹には子供がいると聞き喜んで若い夫婦を泊めました。
夫が出かけた隙にいわては台所から出刃包丁を出し、妊婦の腹を裂きました。
妊婦の持ち物を調べたところ、いわての娘だったことがわかり、知らなかったとはいえ自分の娘と孫を手にかけてしまったことで精神を病んでしまったいわては人の生き血をすすり、人肉を喰らう鬼と化してしまったそうです。
恐ろしくも悲しい鬼ばば伝説が残る安達ケ原ふるさと村では、鬼ばば関連のおみやげや食事などが楽しめます。
公式HP→安達ケ原ふるさと村
曼殊沙華まつりとポーチュラカまつり
安達ケ原ふるさと村では花の開花に合わせ曼殊沙華まつりとポーチュラカまつりが開催されます。
珍しい白曼殊沙華の見頃は8月下旬~9月中旬
赤曼殊沙華の見頃は9月中旬~10月初旬
ポーチュラカの見頃は7月下旬~10月初旬
(天候等により開花が前後する場合があります。)
白曼殊沙華については以前にも紹介していますので、よろしければ参考にしてください。
アクセス 入園料など
【安達ケ原ふるさと村】
福島県二本松市安達ケ原4-100 東北自動車道「二本松IC」車で約10分
営業時間:9時から17時
入園料:無料(園内にある先人館は有料)
【安達ケ原ふるさと村の景観を良くする会】
協力金:ひとり300円